【レポート】練習試合:男子日本代表87-104ニュージーランド代表「3人の長所を生かせれば絶対に強い」渡邊雄太選手
AKATSUKI FIVE 男子日本代表 vs ニュージーランドの第2戦は「International Basketball Warm-up Games 2019」と称し、ファンクラブ「AKATSUKI FIVE plus+」会員から5,540名のご応募をいただき、その中から抽選による400名の皆様だけに披露する練習試合となりました。
練習試合とはいえ、第1戦を落としたニュージーランドにとっては負けられない一戦。開始早々からフルコートプレスディフェンスを仕掛け、強い気持ちが伝わってきます。第1クォーターこそ25-29と4点差で凌ぎましたが、続く第2クォーターは17-32と大きく引き離され、42-61と19点差で前半終了。八村塁選手(ワシントンウィザーズ)は、「相手も弱いチームではないので、スカウティングをしてきて前回よりもマークは厳しくなったと感じました」と言い、ニック・ファジーカス選手(川崎ブレイブサンダース)も「ディフェンスが違いました。また、相手のシュート確率がすごく良かったです」と日本の48位よりも高いFIBAランキング38位のニュージーランドの強さを実感します。
後半は、ウィリアム・ジョーンズカップに出場したBチームから昇格した安藤誓哉選手(アルバルク東京)、安藤周人選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)、シェーファー アヴィ 幸樹選手(滋賀レイクスターズ)の積極的なプレーが光り、徐々に点差を縮めていきます。安藤周人選手がリバウンドでつなぎ、安藤誓哉選手のパスから八村選手が3Pシュートを決め、85-93と8点差まで追い上げます。残り3分、後半のスターターに戻し、勝負を懸ける日本。しかし、その後はニュージーランドに11点もの連続失点を許し、87-104でこの試合は敗れました。
フリオ・ラマスヘッドコーチは「前半にゲームコントロールができず、我々が取り返せないほどの点差をつけられてしまった」ことを敗因に挙げ、「ニュージーランドの方が良いバスケをし、今日は完敗です」と相手を称えました。日本も第1戦よりも良い試合を目指し、「先発メンバーは、我々のベストチームであるニック・ファジーカス選手、渡邊雄太選手、八村塁選手の3人を揃えて臨むよう準備をしました」とラマスヘッドコーチは“BIG3”をついに同時に起用します。しかし、8月2日の練習中に足首をケガした渡邊雄太選手(メンフィスグリズリーズ)は復帰したばかりであり、この試合も10分間の制限付きでした。
「時間が限られていた中で、いろんなことを試したいと思っていました」と積極的にプレーする渡邊選手でしたが、序盤でターンオーバーを重ねてしまい、「ボールを長く持ちすぎてしまいました」と反省点を挙げます。初めて一緒にコートに立ったファジーカス選手も、「彼のオフェンスが少し空回りしていたので、もう少しリラックスして、オフェンスの流れの中で得点を獲ることを意識すれば、彼にとっても、チームにとっても良くなります」と言うように、“BIG3”が日本の大きな力になることは揺るぎません。渡邊選手も、「お互いの長所を生かしてプレーできれば絶対に強い」と自信を持っています。
当初の復帰予定は次戦、8月22日(木)にさいたまスーパーアリーナで開催されるアルゼンチン戦に照準を合わせていました。「復帰戦でいきなり長い時間出場するのはなかなか難しいです。そのためにも、今日は少しでも良いから出場することができれば次ににつながると思っていました」と志願し、順調に回復している姿を見せてくれました。アルゼンチンはFIBAランキング5位の強豪であり、ジョージ・ワシントン大学の盟友パトリシア・ガリーノ選手との対戦を楽しみにしているからこそ、「少ない時間でも出られたことに大きな意味があると思っています」。
次戦はラマスヘッドコーチとエルマン・マンドーレアシスタントコーチの母国であるアルゼンチンと対戦します。すでに12名のロスターが発表されており、長くNBAで活躍したベテラン、ルイス・スコラ選手の名前もあります。NBAに次ぐ強豪リーグと言われるスペインを主戦場にする選手が半数以上おり、世界ランキング5位を相手にAKATSUKI FIVE 男子日本代表がどのような試合をするのかは予測不能です。アジアオセアニアの枠を飛び越し、世界との差を知るはじめての機会です。FIBAワールドカップへ向けて弾みをつけるためにも、さいたまスーパーアリーナへぜひお越しいただき、日本一丸となってともに戦いましょう。チケット好評発売中!